細胞株認証

STR(Short Tandem Repeat;短鎖反復配列)は、ヒトゲノム全体に散在する、長さ3~7塩基の繰り返し配列です。これらの多型性を示す遺伝子座を増幅・解析し、得られたSTRプロファイルをリファレンスサンプルと比較することで、細胞や組織といった生物学的サンプルの由来を特定・確認することができます。増幅する遺伝子座の数が多いほど、識別力(統計的識別精度)は向上します。

GenePrint®システムは、細胞・組織の同定、個人鑑定、および混合サンプルの検出において、非常に情報量の高いSTR解析を可能にします。

細胞株認証の概要

STR(Short Tandem Repeat;短鎖反復配列)解析は、遺伝学的識別に有用な手法であり、法医学におけるDNA鑑定、親子鑑定、行方不明者の身元確認などで広く使用されています。また、STR解析は組織サンプルの由来確認や、細胞株の認証、組織や細胞の混合検出にも利用されています。

STRプロファイリングは、細胞株の認証における標準手順(ANSI/ATCC ASN-002)です。細胞株の認証は、研究者に対して使用している細胞株が正しく同定されており、他の細胞と交差汚染されていないことを保証する手段となります。現在では、主要な細胞リポジトリが細胞株の身元確認を行っており、多くの学術雑誌でも論文投稿前の細胞株認証を推奨または必須としています。

STR解析は、組織の同一性を確認するためにも使用されます。組織の由来に不確実性がある場合、そのサンプルを実験に使用する前に確認・解決する必要があります。STR解析は、迅速かつ簡便にそれを実現できる手法です。研究者は、組織のSTRプロファイルをリファレンスサンプルと比較することで、その同一性を確認できます。

また、STR解析はサンプルのコンタミネーション検出にも有効です。混合されたSTRプロファイルとして検出されるため、汚染の有無が明確に示されます。STR解析は100pg未満のDNAからでも完全なプロファイルを作成できる高感度を有しており、微量の混入細胞や組織も検出可能です。