生細胞内でのタンパク質相互作用

タンパク質間相互作用(PPI)は、細胞内シグナル伝達ネットワークにおいて不可欠な要素です。PPIを試験管内(in vitro)で解析する手法は数多く開発されていますが、細胞内での検出方法には依然として限りがあります。

NanoLuc®ルシフェラーゼは、強い発光と小型構造を特長とし、BRET法(NanoBRET®)や相補型レポーター法(NanoBiT®)を用いることで、生体内におけるタンパク質間相互作用を高感度に検出できます。

本技術紹介で取り上げているNanoBRET®およびNanoBiT®は、これまで困難だった内在性発現レベルでのタンパク質間相互作用の検出を可能にします。これらの可逆的アッセイ技術を用いることで、NanoBRET®またはNanoBiT®のいずれかの手法により、ライブセルアッセイ形式でタンパク質相互作用の誘導および阻害の両方をリアルタイムで解析できます。どちらの技術も、ベンチスケールからハイスループット対応の多検体プレートフォーマットまで幅広く対応しています。

 

 

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生細胞内でのタンパク質相互作用とは

タンパク質間相互作用を解析する従来の方法、たとえば共免疫沈降法(Co-IP)などでは、細胞環境下での相互作用を反映したデータを得ることはできません。

しかし、発光共鳴エネルギー移動(Bioluminescence Resonance Energy Transfer、BRET)を用いることで、生細胞内におけるタンパク質間相互作用を定量的に測定することが可能です。場合によっては、相互作用の形成だけでなく、解離の過程も含めて、リアルタイムに観察することができます。

BRET法では、目的のタンパク質に融合させた発光性ドナーと、結合相手に融合させた蛍光性アクセプターを用いてタンパク質間相互作用を測定します。発光性ドナーは通常ルシフェラーゼであり、蛍光色素を光で励起するのではなく、双極子間相互作用によって共鳴エネルギーを移動させます。エネルギーを移動させるためには、ドナーとアクセプターが10nm以内の距離にあり、かつ適切な立体配置である必要があるため、BRETは近接したタンパク質間相互作用の測定に適しています。発光性ドナーと蛍光性アクセプターのスペクトルの重なりは、最適なエネルギー移動効率を実現し、バックグラウンドシグナルを低減する上で重要な要素であり、ドナーとアクセプターのシグナルを分離するには適切な測定装置が必要です。

生細胞内におけるタンパク質間相互作用の検出は、相補型アッセイを使用することでも可能です。この方法では、2つの相互作用タンパク質が接近することで、それぞれに融合された酵素サブユニットが近接し、活性型のレポーター酵素が再構成されます。相補型アッセイは、比較的簡便な機器構成で、レポーター活性を直接測定できるという利点があります。生細胞を用いたタンパク質相互作用の研究では、使用する技術がタンパク質本来の機能を大きく阻害しないこと、また相互作用パートナーが存在しない状態で酵素サブユニット同士が自発的に会合しないことが重要です。NanoLuc®ルシフェラーゼは、小型かつ高輝度であるため、内在性に近い低発現レベルでも、タンパク質機能に与える影響を最小限に抑えつつ検出することができます。NanoBiT®の酵素サブユニットは自己親和性が低く、生細胞での検出と組み合わせることで、生細胞内でのタンパク質相互作用の動態をリアルタイムに、かつ速度論的に解析することが可能です。