Y染色体微小欠失

Y染色体微小欠失の男性不妊における役割と、どのようにしてY染色体欠失検出システムが微小欠失を検出するのかをご紹介します。

Y染色体欠失検出システム詳細

Y染色体微小欠失とは?

Y染色体微小欠失(YCM)は、Y染色体上の遺伝情報の僅かな部分が失われる(微小欠失)ことにより生じる遺伝的疾患です。Y染色体は、ヒトの2つの性染色体(XとY)のうちの1つであり、微小欠失は精子形成に関与する遺伝子の機能を妨げる可能性があるため、しばしば男性不妊の原因となります。

Y染色体微小欠失と男性不妊

Y染色体は性別の決定に関わるだけでなく、精子形成(精子発生)にも重要な役割を果たしています。Y染色体上には精子の品質や完全性に関与する複数の遺伝子が存在するため、YCMのような配列の変化や欠失があると、精子数、運動性、形態に異常を引き起こし、結果として男性不妊につながることがあります。YCMによって影響を受けた特定領域の解析により、不妊の原因を解明し、予後や治療戦略の立案に役立てることができます。

Y染色体微小欠失の遺伝的要因

微小欠失は通常、Y染色体長腕に存在するアゾースペルミア因子(AZF)領域に発生します。AZF領域はAZFa、AZFb、AZFcの3つのサブ領域に分類されており、これらの領域に含まれる遺伝子は、精子の形成と発達に不可欠です。そのため、YCMの検査は、乏精子症(Oligospermia)や無精子症(Azoospermia)といった原因不明の男性不妊の調査において有用です。

Y染色体微小欠失の検出方法

プロメガではAZF領域内の微小欠失を特定するためのPCRベースのY染色体欠失検出システムを提供しています。このシステムは、AZFa周辺およびAZFb、AZFc、AZFd領域(DAZ、KAL-Y、SMCY、ならびにBRM1、DFFRY、DBYといった精子形成関連遺伝子のフランキング領域を含む)を増幅します。特定領域の増幅に失敗した場合、それはテストサンプルにおけるYCMの存在を示すものと判断されます。

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For Research Use Only. Not for Use in Diagnostic Procedures.